東御市でりんごを栽培している花岡果樹園さんに、新品種「紅の夢」をいただきました。最近よく見かけるようになった赤い果肉のりんごです。手に取るのも食べるのも初めてだったので、ワクワクしながらカットしてみました。

ベージュがかった果肉に赤い色味がグラデーションのように広がって、自然が作り出す色にほれぼれします。カットする部分やりんごの個体によって赤味の度合いに差があるのも面白いところであり、栽培面で難しいところなのかなと思いました。ぶどうでも赤い品種は綺麗な赤色を出すのが難しいので、通ずるものがありそうです。

赤の濃淡

食べてみると、歯触りが良くて酸味が強め。加熱するとトロリととろけるような食感に変わります。そのまま食べても個性があって好きですが、酸味のある果物は加工に向いているので是非新商品を開発したいところです。新商品はじっくり考えるとして、ひとまずお菓子を作ってお茶にでもしましょう。

焼きっぱなしの紅タルト

コンポートにした紅の夢をのせた、焼きっぱなしのタルトです。タルト生地にフィナンシェ風の生地を流し込んで焼き上げました。

通常タルトにはアーモンドクリームを流し込むのが一般的ですが、ここはあえてフィナンシェ風の生地を。りんごの個性に負けないように、アーモンドは皮つきで。仕上がりが重くならないようにバターは少なめ。りんごの果汁をしっかりと受け止められるように、強力粉使用です。

焼き上がりに、ジンを加えたコンポートのシロップを打って風味豊かに仕上げました。サクサクのタルト。りんごの果汁がしみ込んだアーモンド生地。 酸味の効いたコンポート。出来立てはもちろんのこと、味のなじんだ3日目が特に美味しかったです。